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フロム・ザ・オーク

Vol.068 30/June/2003

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最も人気のあるスピリッツ

 今年のアイラ・フェスティバルも大成功に終わりましたが(今号の記事をご参照ください)、ウィスキー市場はこれからの夏の季節には、沈滞ムードに入るのが常です。やはり、どこの国でも、暑くなると冷たいビールが恋しくなるのでしょう。しかしながら、世界景気の停滞にもかかわらず、スコッチウィスキー、特にシングルモルトのちょっとしたブームが進行している徴候がうかがえます。シングルモルトは、昨年、9%を超える輸出成長率を示し、今年の1月、2月にも急激に売り上げを伸ばしました。(今号の記事をご参照ください)蒸留所の買収は記録的ペースで進んでおり、また新たにウィスキー・フェスティバルを開催する例も世界中で後を絶ちません。ウィスキーは、ジンやウォッカ、カクテル飲料の追い上げを振り切り、最も人気のあるスピリッツとしての地位を維持しています。ウィスキーの中でも、シングルモルトの人気はここ数年大幅に伸びています。蒸留業者や瓶詰め業者も、収集家やウィスキー愛飲家の熱狂に応えて、ヴィンテージや珍しいフィニッシュを加えたもの、一回限りのカスク・ボトリングなど多彩な商品を発売し続けています。スペインのような少数の市場は例外ですが、スコッチウィスキー業界は、好みの酒をコロコロ変える、クラブに集まるような若者たちにおもねるのではなく、いろいろな酒を遍歴した後に、ある段階で到達する酒として、スコッチを位置づけることにしたようです。となると、蒸留業者も瓶詰め業者も、移り気な若者層を満足させようと気のきいたキャッチコピーや派手なパッケージをでっち上げるよりは、良質で面白みのある様々な商品の生産に力を入れるようになるわけですから、消費者にとっては、よい結果をもたらすはずです。


インデックス
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グレンガイル蒸留所の近況
アイラ・モルトウィスキー・フェスティバル
シングルモルト輸出の増加
ウイスキー・ゴシップ&ニ ュース

アイラ・モルトウィスキー・フェスティバル
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 これは、まさにウィスキーの祭典らしく、期待を裏切らないイベントでした。 スコットランド本土の蒸留所に負けてはなるまいと、アイラ島とジュラ島の蒸留所長とスタッフがその力を結集して、ツアー、ダンス、音楽そして、ウィスキー満載の一週間をプロデュースしました。スペイサイド・フェスティバルでは、広い地域で非常に多くの種類のイベントが行われたため、散漫な印象を受けましたが、それに比べるとアイラのプログラムは地理的にも、内容的にも凝縮されており、ちょうど、綿密に計画された道筋に沿って、蒸留所から蒸留所へとパーティーが繰り広げられているかのようでした。蒸留所長やスタッフの熱狂ぶりは、実際に見なければちょっと信じられないほどのものでした。
 ジュラまで足をのばしたリチャード・パターソンはスーパースティションとジョージ・オーウェルについて熱っぽく語り、ブルイックラディ蒸留所の新しい瓶詰めラインを得意げに案内しながら、自らの計画を見学者に説明したジム・マッキーワンは、興奮で今にも浮き上がりそうでした。ボウモアのクリスティン・ローガンはいつものてきぱきとした働きぶりで、大勢の見学者を引き連れて、特別ツアーを行い、一方、アードベッグのスチュワート・トムソンは、真夜中の蒸留所ツアーで、アードベッグ・ファンにカスクのサンプルを振るまい、喝采を浴びました。
 週の後半までは、アイラならではの天候が続き、ジュラ・フェリーが一日運休したのですが、それでも、このすばらしいウィスキーの祭典に参加した人々の熱気がさめることはほとんどありませんでした。来年2004年のアイラ・フェスティバルは5月29日から6月6日まで開催されることが決まっています。詳細はこちらでご覧になれます。



シングルモルト輸出の増加
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 まだ一年を振り返る時期ではありませんが、今年のシングルモルト市場は幸先のよいスタートを切ったようです。英国税関局が最近発表した数字によれば、シングルモルトの輸出高は、今年の1−2月期で、前年同期比46%という高い伸びを示しました。昨年全般の輸出高は2001年よりも11%増加しているので、この増加傾向は今後も続く気配です。今年1−2月期のブレンデッドウィスキーの売り上げも、2002年の1月、2月に比べて、14%増加していますが、販売量は少し落ちています。SARS、イラク情勢、世界的不況にもかかわらず、シングルモルト市場は好況を呈しています。このことはウィスキー業界を活気づけることでしょう。また、ここ数ヶ月の間にいくつかの蒸留所で経営交替が行われたのもこれで説明がつきます。

グレンガイル蒸留所の近況
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フランク・マクハーディーの率いるチームは、キャンベルタウンで、スプリングバンク蒸留所に程近いグレンガイル蒸留所の改修を着々と進めています。蒸留所の建物の改装は既に全て終わり、床も屋根も新しくなりました。古いベンウィヴィス蒸留所にあった2基のスチルを含む蒸留設備の搬入が、もうすぐ始まります。今のところ、計画どおりに作業が進んでいるので、来年春には、スプリングバング蒸留所でピートを使って薫煙した大麦からできた、軽いピート香のあるモルトを用いて、ウィスキーの生産を開始する予定です。

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愛飲家からの強い要望に応えて、同蒸留所では、既に初回瓶詰め分のセットを売り出しています。詳細については、こちらまでお問い合わせください。グレンスコシア蒸留所が、まだ生産を続けているため、グレンガイル蒸留所が生産を始めるとキャンベルタウンで生産されるウィスキーのブランドは5つに増えます。かつてキャンベルタウンがスコットランドのウィスキーの都であった頃に比べると、まだ随分少ないですが、2、3年前には、ウィスキーの歴史の地であるキャンベルタウンで、ウィスキーの生産が行われることは永遠になくなるのではないかと危惧されていたことを思えば、かなりの地位向上と言えます。
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ウィスキー・
ゴシップ&ニュース
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1. アライド・ドメック社とバカルディ社が業務提携するのではないかとの憶測が乱れ飛んでいます。アライド社はこの見方を否定していますが、実現すれば、両社はディアジオ社とぺルノー社よりも優位に立つことになるので、両社は依然として、この「とてつもない提携」への道を模索している様子です。同族経営のバカルディ社が最近、組織改革の計画を発表したことから、噂が流れたものです。
2. 酒類業界大手のディアジオ社は、最近、1983年に閉鎖したポートエレン蒸留所の改修を行っています。新しいモルト製造所の隣にある古い蒸留所の建物の一部は老朽化が進み、危険な状態であると考えられていましたが、それを地元の開業間もない事業者向けの施設に建て替え、地域貢献に役立てることになりました。旧ポートエレン蒸留所にあった塔のうちの2つは保存されているので、美味なるポートエレン・ウィスキーの記憶が消えることはありません。もっとも、まだ在庫が残ってはいるのですが。
3. 最近、エドリントン社からグレンゴイン蒸留所を買収したイアン・マクロード社が、意欲的な拡張計画を発表しました。シングルモルト・ブームに乗り遅れないようにと、45万リットルだった年間生産量を、90万から100万リットルにまで引き上げる予定です。

※当欄ではニュースとうわさ話とを取り混ぜてお伝え致 しております。ですので全ての情報がが100%真実で あるとは、保証致しかねます。その点は、あらかじめご承知置きくださいませ。

クイック・リンク

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後書き ..
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 SMWSサマー・ボトリング・テイスティング会には、いらしていただけましたか? 今回の目玉のひとつにアイリッシュがあります。クーリー蒸留所のものですが、ここは小さいポットスティルを使ったり、ピーテッド麦芽を使ったりと、スコッチに近い作り方をしているんですよね。アイリッシュを未体験の方でも、比較的違和感なくお飲みいただけるのでは?
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担当:
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